【生き物から人生を学ぶ6】毒と社会性で生息域を拡大するヒアリの生き方

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第6回目は他の生き物を特集する予定でしたが、予定を変更して最近話題のヒアリについて見ていきます。

2017年5月神戸港を皮切りに、大阪、名古屋、東京と様々な港で発見されているヒアリ。

国内メディアでは「殺人アリ」と表現して、かなり危険を煽っています。

私としては煽りすぎではないかと思っています。

さて、そんなヒアリについて生き方を学んでいきましょう。

ヒアリの生き方について学ぶ

ヒアリについて日本語で詳しく書かれている本を次のものだけです。

ヒアリという名前は広義には「刺されると火傷のような痛みを起こすアリの総称」です。そして狭い意味では南米原産のSolenopsis invictaのことをいいます。

ヒアリの生息地

先ほど書いたようにヒアリはもともとは南米に生息するアリで、亜熱帯地域〜暖温帯に生息し、ひらけた草原などを好みます。

このアリが、船などの物流経路をたどり、アメリカ、オーストラリア、中国などに広まっています。

亜熱帯〜暖温帯のため、日本もちょうどその気候帯に入っており、ヒアリが侵入した場合、定着する可能性はあるということです。

そして今回、日本にも貨物船から持ち込まれました。

日本にはまだ港にいることは確認されていますが、まだそこから広がったという情報がないため、まだ港の関係者や研究者など意外にはまだまだ遠い話のような気がします。

情報が入り次第更新します。

ヒアリの毒

ヒアリは世界の侵略的外来種ワースト100選定種で、特定外来生物にも指定されており、その生命力の強さを感じます。

さてそんなヒアリは「殺人アリ」とメディアでは報じられています。

実際アメリカでは年間100人(推定値)の死者が出ていると言われています。

それはヒアリの持つ毒に特徴があります。

多くのアリやハチの毒はタンパク質系のものになるのに対して、ヒアリの毒はアルカロイド系物質とタンパク質系の物質の両方が入っています。

このアルカロイド毒の主成分はソレノプシンです。

ソレノプシンは膜表面タンパク質の機能阻害や神経間のアセチルコリン伝達阻害を引き起こします。そのため、幼児が一度に多数のヒアリに襲われると、この直接的な毒作用で呼吸困難に陥り、死亡することもあるそうです。

さらに問題なのはタンパク質系の毒です。

こちらはスズメバチの毒と同様に2回目刺された時に免疫の過剰反応(アナフィラキシーショック)を引き起こします。

これが重篤な場合、死につながります。

死者が出ると先ほど書きましたが、アメリカでは年間1400万人が刺されており、そのうち死亡するのが100名なのです。

単純計算で刺されたうちの0.001%です。

刺された数が見つかりませんでしたが、日本ではハチによって年間20人が亡くなっています。すると死亡率だけ見ると、ハチと同程度か少ないのかもしれません。

ヒアリの行動と社会性

日本にいるアリとの一番大きな違いはマウンド状の「蟻塚」を形成することです。

日本にいるアリは「蟻塚」を作りません。そのため、「蟻塚」を見たらヒアリを疑うといいでしょう。

ヒアリは生涯に200~300万の卵を産むと言われています。

そのうちのほとんどがワーカーになります。

ヒアリも他のありと同じく社会性を持つ生き物です。そのため、女王、オス、ワーカー(ワーカーにも数種あり)と分かれています。

ヒアリの生存能力は非常に高く、急な大雨でも自分たちの体を使って、イカダを形成するところが確認されいます。

また巣の中で仲間が死んだ場合、そのアリを巣の外に出して感染症を予防するという行動が見られます。

ヒアリの生き方から学ぶことと人が行うべきこと

いつもであれば、生き方を学びますが、ヒアリのような特定外来種が広まる原因の一つは人です。

そのため、生き方からの学びと、今後人が行うべきことについて考えていきます。

ヒアリは生残のために攻撃性と社会性を手にいれた

ヒアリの卵の数の多さも、攻撃性も、社会性もその全ては、ヒアリという種の存続のためのものです。

ヒアリはいくら「殺人アリ」と呼ばれたとしてもその体調は小さく、簡単に死滅してしまいます。

そのため他のアリも含め、多くの小型昆虫は数を増やすことで生き残る絶対数を増やしています

また自分たちが死なないためには、敵を追い払う攻撃性、そして繁殖と攻撃を分ける社会性によって効率を良くしているのです。

例えば、日本は比較的平和な国です。

平和であるということは攻撃性や繁殖能力が高くなくても生き残ることができます。

つまり、生死の距離が近いほど、生きるすべが多いと考えることができるのではないでしょうか。

ヒアリの恐怖は人のせい

ヒアリは「殺人アリ」なんて言われるから、とっても怖いですよね。

でも良く考えてみてください。

もしタンカーなどで運ばれる前に対策が取れていれば、ヒアリは来ません。

ヒアリがいくら攻撃性が高くても、小さなアリは大きく旅をすることができません。

そのため、そこの原因は人の営みにあるということです。

海外から作ったもの、海外の安い原料など、現在の生活を良くするための活動にたまたまついて来ただけです。

ヒアリは恐ろしいのは確かですが、原因はヒアリではないことを認識しましょう。

もしヒアリに刺されたら

もしヒアリに刺されると激痛が走ります。

また刺された箇所が赤く腫れあがります。ヒアリはハチと違って一度に何度も刺すため、同じ場所に複数の腫れができ、膿疱ができるのが特徴です。

このような場合は、まず刺されたところを消毒し、抗ヒスタミン剤や細菌感染を防ぐ薬を塗りましょう。

通常は1週間程度で治ります。

もし重篤な場合は、アナフィラキシーショックを起こしている場合があります。その場合はすぐさま病院に行きましょう。

最後に

この本は現在Amazonでは売り切れ状態です。早くなんとかして欲しいところです。

さて、ヒアリは危険で、経済的損失も大きいです。しかし、現在のメディアは過剰反応しているかなと思います(死亡率はかなり低いため)。そのため、正しい知識を得ることが大切です。

さて、ヒアリは生きるために生息域を拡大しています。そこにそれ以上の意味はありません。

ヒアリに対する対策は入れない、定着させないが重要です。

そのため、これからの対策には目を光らせていきましょう。

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