【仕事の生産性は「ドイツ人」に学べ】アメリカでもなくドイツから仕事について見直そう

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自己啓発本やビジネス本を読んでいると、アメリカとの仕事の違いを話す本や人って多いですよね。

私も今までに何冊もそういう本を読んできました。

特にアメリカでMBAを取った方の本は多い印象です。

今回紹介する本で扱う内容は「日本とドイツとの働き方の違い」です。

ドイツってヨーロッパの中では物作りが昔から精巧で、かなり日本との共通点が多くあります(車産業とか特にです)。

しかし、実際一人頭の生産性を見ると、ドイツ人は日本人の1.5倍以上です。

働き方改革が叫ばれる今、外から良いところを学ぶことも大切です。

今回は【仕事の生産性は「ドイツ人」に学べ】をレビューします。

仕事の生産性は「ドイツ人」に学べ、について

筆者:隅田貫とは?

1959年、京都生まれ。82年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、MUFG(旧東京銀行)に入行。3回(計10年以上)にわたるドイツ・フランクフルト勤務を経て、2005年よりドイツ地場老舗プライベートバンクであるメッツラー・グループ(Metzler Asset Management、1674年創業)フランクフルト本社で日系機関投資家を対象とした投資顧問業務を担当。本社唯一の日本人として日独企業風土の本質及びその違いを見る目を養う。20年にわたるドイツ勤務経験を活かし、日独産業協会(NPO)特別顧問として日独経済人の懸け橋として尽力。

引用:東洋経済

隅田貫さんは現在の東京三菱UFJ銀行という日本の銀行の海外支社で働き、その後、ドイツの老舗銀行であるメッツラー社で働き、現在は日独産業協会の特別顧問となっている人です。

つまり、日本の昔ながらの働きかたとドイツの働き方を経験している人なのです。

今まで書籍は書いておらず、今回が初の書籍になります。

ちなみに今回の本も東洋経済で連載されていたものが書籍化されたようです。

仕事の生産性は「ドイツ人」に学べ、内容

目次からの抜粋

  • 序章:生産性
  • 1章:個人の意識の持ち方
  • 2章:コミュニケーション
  • 3章:時間管理
  • 4章:チーム・組織の考え方
  • 5章:多様な生き方

このような内容となっています。

この本のタイトルにもなっている生産性について見ていきましょう。

日本とドイツの共通点

  • 国土面積がほぼ同じ
  • GDP:日本が世界3位、ドイツが4位
  • 第2次世界大戦の敗戦国として焼け野原からのスタート
  • 経済復興とその後、経済を質的に向上させなければいけなかった点

生産性(経済協力開発機構(OECD)の調べより)

2015年の労働時間1位時間あたりで見た労働生産性を比べて見ます

  • ドイツ:65.5ドル
  • 日本 :42.1ドル

つまり、単純比較で、ドイツは日本の1.5倍以上の労働生産性があるのです。

逆に言えば、GDPが日本の方が上なので、単純に考えて、日本がドイツと比べてどれだけ多く働いているかわかりますね。

この本では筆者の30年以上の経験をもとにこの違いがどこから生まれているのか、人々の考え方も含めて、書かれた本なのです。

単純な文化比較論ではなく、考え方や意識の仕方の違いから見える仕事の違いというあまりなかった本だと思います。

仕事の生産性は「ドイツ人」に学べ、を読んで

働くこと、それ自体を考えるきっかけになった

読んで一番考えるようになったのは、働くこと、そのものです。

皆さんは、なぜ働きますか?

働いてどうなりたいですか?

私自身、いきなり質問されたら、多分答えられなかったと思います。

今回の本を読んで一番に感じたことは、日本とドイツでは働くことに対する考え方が違うということです。

例えば、日本では働く日のことを平日、休む日のことを休日、と言います。

しかし、本によれば、ドイツでは働く日は働く日です。

ぱっと見、何を言いたいか、わからないかもしれません。

しかし、日本では働いている日こそが当たり前の平日であり、休む日が例外になっているということです。

悪く言えば、個々人の生き方よりも、集団としての意識が優先されているように感じます。

この例以外にも、日本とドイツの働き方に関する考え方や意識の違いを見ることができ、それが考えるきっかけになりました。

仕事の役割と上下関係

企業や組織で働く中で、仕事の役割というのが存在します。

例えば、

社長、役員、部長、課長など

本来、これらはあくまでも仕事上の役割でしかありません。

しかし、日本ではまだまだ役割以上に、上下関係が存在しています。

上司の言うことは絶対だ

ってやつです。

でも、考えてみてください。

役割を超えた上下関係は生産性を落とすことに繋がります。

  • 未経験、経験が浅いから見える視点を無駄にしてしまう
  • 言われて動くだけで、自分で考えなくなってしまう
  • 昔ながらのやり方をやり効率化できない      などなど

また今年流行語になった「忖度」という言葉もまた、直接聞けばいいものを思考を巡らせることで判断が遅くなってしまう原因とも、思いました。

本の中でドイツ人の部下に「ルール違反を報告したことに対して、「報告してくれてありがとう」と感謝すべきた」という話が紹介されています。

上下関係が強くては、悪いことがあったら、人は隠します。

だって怒られるわけですからね。

それは子どもでも同じことをするでしょう。

でも仕事として顧客にいいサービスや商品を提供することを一番に考えるのであれば、社内での違反や失敗はすぐに報告できる環境の方がすぐに対処することができるため、結果としていい方に向くはずです。

このように役割の違いと上下関係が一緒であると、生産性が上がらない要因になっている可能性もあるのです

役割は役割として、フラットな関係づくりが必要だと、より感じました。

公私混同をしない

日本でも「公私混同をするな」って言われますよね。

確かに仕事の時には、仕事のことにん集中した方が生産性が上がります。

しかし、中には「好き嫌い」という私情を入れる人はいますよね。

それが顧客なら、取引で問題が起こるため、出さないようにしている人が多いかもしれません。

しかし、社内だと結構、その感情を出す人っている気がします。

「あいつはダメだから、仕事を回さない」とか。

これでは他の人に仕事がのしかかり、そのあいつには仕事はしないけど、しっかり給料が支払われるわけです。

これでは生産性は上がりませんよね?

そしてもう1つ大きな問題は、私事に公が入ることです。

会社の飲み会の強制とか、休日にも会社から電話が来るとか、です。

これらは個人よりも集団や組織が優先されているから、起こることだと思います。

これでは日本人が長期休暇を取りにくいわけです。

でも、働く意味という根本に立ち返った時、これでいいのでしょうか。

どうなりたいか

日本国内では今、働き方革命が行われています。

「テレワーク」「時間帯をずらした業務」など。

しかし、それらは手法でしかなく、日本の労働環境の問題点を根本的に変えるわけではありません。

例えば、官製春闘を批判「政府介入避けるべきだ」というニュース。

本来であれば、労組は労働者の賃金を上げることには賛成のはずなのに、おかしいですよね。

私自身、働き方についてはおかしいな、不思議だなってことはたくさんあります。

だからこそ、他のことを知って変えたいと思っているわけですが・・・

さて、手段だけでは働き方は根本的には変わりません。

個々人が働くこと、働くことを通してどうなりたいか、もっともっと考え、それをしっかりと話し合うことが必要なのだと思います。

現状を反面教師とするとともに、他でいい考えがあるならそれを取り入れて、よくしていくことが大切です。

最後に

今回紹介した本は、読み物としてもグイグイ読ませてくれる本で空きがありません。

また理想論や比較論ではなく、あくまでも違いを感じて考えるきっかけにしてほしいという本です。

ぜひ、読んで、仕事について考える人が増えて欲しいです。