明治プロピオヨーグルトR-1、LG21、PA-3徹底調査。健康を謳うのにトクホ、機能性表示をしない謎 | つむぎログ

明治プロピオヨーグルトR-1、LG21、PA-3徹底調査。健康を謳うのにトクホ、機能性表示をしない謎

スポンサーリンク

近頃、乳酸菌が多いですよね。

ヨーグルト、ペットボトル飲料、チョコレートなど、乳酸菌の健康効果をうたった商品がたくさん見ることができますね。

その中でも最近、明治のR-1がいい、という話を聞いて、早速スーパーに買いに行きました。

しかし!

明治だけでR-1、PA-3、LG21と3種類もあるではありませんか!?

正直パッケージを見るだけではよくわからない。

折角なので、全てを購入し、今回、この3種類の違いや健康効果、その信憑性について徹底調査を行った結果をご紹介します。

明治プロビオヨーグルトとは

紹介する3種類は「明治プロビオヨーグルト」シリーズです。

それぞれの名前がヨーグルトを作るのに欠かせない乳酸菌の名前を使っています。

プロビオとは、当社独自の乳酸菌研究の成果から生まれた、ヨーグルトの新たな健康価値を創造する商品に使用する名称です。

引用:明治HP

プロビオは「プロバイオティクス」、つまり人体に良い影響を与える微生物を含む食品に由来します。

このように明治プロビオヨーグルトととは、明治が製造販売する通常の商品よりも健康価値の高い商品シリーズのことを指します。

さて、これ以降は、個々の商品について詳しく紹介します。

LG21

プロビオヨーグルトシリーズの中で最も長い歴史を持つのが青いパッケージのLG21です。

現在、9品種あります(2018/03/11現在)

食べるヨーグルト:6種(1種は宅配限定)

飲むヨーグルト:3種(1種宅配限定)

LG21乳酸菌は“胃で働く乳酸菌”

選び抜かれた特別な乳酸菌

明治が保有する約2,500種類以上(当時)の乳酸菌ライブラリーに保有する菌株を、酸に対する耐性が高く、胃の中の酸性条件でも増殖可能で、さらに胃由来培養細胞への付着性が高いなどの特性に注目して選定。長年にわたる地道な研究を積み重ね、ついにたどり着いたのが「LG21乳酸菌」(Lactobacillus gasseri OLL2716株)。これまで、乳酸菌の働きは“健康によい”という漠然とした特徴で知られていました。しかしLG21乳酸菌は、“胃で働く”という個性的な特徴を持つことで、乳酸菌の新たな可能性を切り拓いたのです。

引用:明治HP

乳酸機といえば、腸の中を整えてくれる整腸効果が有名です。

しかし、LG21は胃で働くことができるのです。

引用:明治

胃の中といえば、非常にpHは低い環境であり、多くの微生物は胃の中で生きることができません。

しかし、低pHで生きることができ、かつ増殖もできるのが特徴です。

R-1

LG21に続き、2009年から発売開始したのが、赤いパッケージのR-1です。

ちなみに、元々はプロビオヨーグルトシリーズには入っておらず、2015年のリニューアルの際にシリーズに入りました。

現在、シリーズは12種類

食べるヨーグルト:6種(1種宅配限定)

飲むヨーグルト:6種類(1種宅配限定)

強さひきだす乳酸菌 1073R-1乳酸菌とは?

お客様の健康な毎日に貢献したいと願う、当社の乳酸菌研究の中で選び抜かれたブルガリア菌です。正式名称はLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1073R-1。
この乳酸菌がつくりだすEPS(多糖体)は、新しい可能性を秘めた成分です。

引用:明治HP

この菌は乳酸菌の中でもブロガリア菌(L. bulgaricus)に含まれます。

このヨーグルトでは菌そのものの効果もありますが、それ以上にこの菌が作り出すEPSと呼ばれる多糖類が健康効果に影響しているようです。

PA-3

最後に2015年に発売開始した黄色のパッケージのPA-3です。

こちらは食べるタイプと飲むタイプの2種類のみです。

プリン体と戦う、PA-3乳酸菌とは ABOUT PA-3

お客さまの健康な毎日を願い、日々研究を重ねる、明治独自の乳酸菌研究の中で、プリン体への可能性に着目して選び抜かれた“プリン体と戦う乳酸菌”です。正式名称は、Lactobacillus gasseri(ラクトバチルスガッセリー)PA-3といいます。

引用:明治HP

こちらはビールをよく飲む人には耳が痛い、あの「プリン体」に効果があるとPA-3という乳酸菌を使用したヨーグルトです。

本当にプリン体に効果があるのでしたら、プリン体を気にせずビールを飲めますね。

そもそもヨーグルトにいる乳酸菌とは

明治のプロビオシリーズだけでも3種類の乳酸菌が出てきました。

他のメーカーも様々な菌を使っていますね。

そもそも乳酸菌は、どこにでもいる菌です

というか、乳酸を作る菌の総称が乳酸菌なのです。

食品に使われていなかったとしても、そこら中に浮遊しています(見えていないだけです)。

食品に限ったとしても、ヨーグルト、チーズ、味噌、醤油、日本酒、ワイン、漬物など様々ところで活躍します。

これらの食品では乳酸菌が乳酸を作ることによって、他の微生物が生息できなくなることで、保存が効くため、人類の歴史の中で発展してきたのです。

ただし、今回のヨーグルトを作るような良い乳酸菌もいれば、例えば日本酒の日落ち菌のように人にとって悪い乳酸菌もいるため、如何に菌のコントロールするかが重要なポイントなのです。

ヨーグルトの乳酸菌の種類

引用:雪印メグミルク:ヨーグルト研究室

まず、由来の場所での乳酸菌の分け方があります。

つまり、酪農乳酸菌、腸内乳酸菌、植物乳酸菌です。

上の表では腸内まで生きて届くか、そして腸内での定着性をまとめています。

ここから分かるのは、腸内乳酸菌でないと腸内でずっと生きてはいない、ということです。

つまり、ヨーグルトで健康効果を求めるのであれば、定期的に飲む必要があるということです。

またブログを調査すると、中には「動物性は悪くて、植物性乳酸菌が良い」というのも見られますが、昔ながらのヨーグルト(酪農乳酸菌)でも健康効果があるため、「植物性じゃないと意味がない」なんてことはありません。

次に形や発酵の仕方です。

形が丸い乳酸菌は球菌(〜コッカス)、棒状に細長いのが桿菌です。

発酵で

乳酸のみを作るのが:ホモ

乳酸以外に酢酸やアルコール、炭酸ガスを作るのが:ヘテロ

になります。

これは菌の名前が書かれているときの参考にしてみてください。

明治プロビオヨーグルは結局、体にいいのか?

さて、ここからは再度、明治プロビオヨーグルに戻り、それぞれの健康機能について迫っていきましょう!

LG21の健康効果とは?

「リスクとたたかう乳酸菌」LG21は低いpHでも増殖できることを紹介しました。

乳酸菌は乳酸という酸を作ります。

それによってpHが下がるので、乳酸菌全てが酸に弱い訳ではありません。

そんな乳酸菌でも酸に弱い時があります。それが増殖するときです

LG21株はそんな増殖時でも酸性に耐性があるのです。

しかし、「プロバイオティクス的観点からみた発酵乳製品の比較」より、人口消化液(pH2~4)での生存率はヤクルトのシロタ株の方が上だった報告があるため、実はそこまで酸耐性が強い訳ではないようです。

LG21株の健康効果として出ているのは、「胃炎などの原因菌の一つであるピロリ菌を減らすことができる」というものです。

こちらの動画にあるようにピロリ菌を減らすことができるようです。

H.pylori感 染症に対するプロバイオティクスLG21の開発」で食べた人への影響をみており、ピロリ菌の減少をみています。

ただし完全除去ではないこと、そして100%効く訳でもなく、個人差が見られるます。

また、明治のLG21だけでなく、ヤクルトのビフィズス菌BF-1やロイテリ菌でもピロリ菌に効果があるようなので、LG21だけが特別ってことではないようです。

R-1の健康効果とは?

R-1のうたいは「EPS」を作ることです。

EPSとは菌体外多糖(Exopolysaccharides)の略であり、菌体が細胞外にだす多糖類、つまり糖が連なった構造物のことです。

これが人の免疫に効果があるということです。

乳酸菌1073R-1株試験結果

こちらをまとめると、

  • 免疫に関わるNK(ナチュラルキラー)細胞の活性に効果がある
  • マウスでインフルエンザ予防効果が見られた
  • インフルエンザワクチンの効果を高めた

です。

つまり免疫向上が見られた、ということです。

私が調査したところ、他の乳酸菌でも同じようにNK細胞の活性化が見られています。

そしてやはり継続性が大切ということです。

R−1の文献で特徴的なのはインフルエンザワクチンと併用した時に効果が高いということです(他に似た資料は今の所ないため、他の乳酸菌での効果は不明)

そのため、インフルエンザ予防として飲む場合

  • インフルエンザワクチンを接種する
  • インフルエンザが流行する大分前、秋頃から継続的に飲む必要がある

ということです。

PA-3の健康効果とは?

最後に「プリン体とたたかう」PA-3です。

プリン体とは、多くの人が体にとって悪いものと思っていますが、生物の細胞中に含まれる遺伝子の構成成分で、生命活動に必要なものです。私たちは日頃の食事を通して、プリン体を摂取していますが、食事だけではなく、実はプリン体の8割(1日に約500㎎)は、体内で生成されているのです。

体内のプリン体は、細胞の代謝・増殖などに利用されます。利用されなかった一部のプリン体は、尿酸として体外へ排出されます。生命活動に必要なプリン体ですが、過剰摂取してしまうと血清尿酸値の上昇だけではなく、高尿酸血症や痛風発症リスクの上昇などにもつながります。

引用:明治HP

プリン体とは遺伝子の構成成分のため、どの食品にも含まれます。

そして体内ではこのプリン体の合成と分解の両方の機構を持っている訳です。

しかし、食品でたくさんのプリン体を取ると、尿酸が増え、それが健康を害するリスクとなっているのです。

PA-3は他の乳酸菌よりもプリン体を取り込み、代謝できることがわかっています。

そして、明治の社内試験で、継続的接種によって尿酸値の低下が見られています。

このPA-3や乳酸菌のプリン体代謝の研究自体が少ないため、他の菌ではどうなのかは今後に期待です。

(わかり次第追記します)

まとめ

  • LG-21、R-1と同等の効果をもたらす乳酸菌は存在するため、他のものでもいい
  • PA-3のプリン体代謝はまだ研究が始まったばかり
  • 継続的にヨーグルトを取らないと、効果はでない(個人差あり)

健康効果があるのにトクホ、機能性食品表示をしない理由を考える

今回紹介した明治プロビオヨーグルトは特定保健用食品(トクホ)や機能性食品表示をしていません

でもヨーグルトや乳酸菌飲料ではヤクルトを始め、トクホ表示は多いんですよね。

そこでなぜ、表示をしないのか考えてみました。

表示にはコストがかかる

トクホも機能性食品表示も、国に申請が必要になります。

つまり、コストがかかるという事です。

特にトクホはその商品での健康効果をしっかりと出さなくてはいけないため、かなりハードルが高く、調査費用は莫大なものになります。

またヨーグルトってそんなに高くありません。

それはトクホなどの表示の有無に関わらず、どれも高くても1回分で200円程度でしょう。

つまり、コスト回収を考えると、表示にそこまでメリットは少ないのかもしれません

乳酸菌市場成熟のため

乳酸菌はかなりブームになっていますね。

その中で、今回紹介したR-1も以前NHKの「あさイチ」で紹介されてから、爆発的人気になりました。

さらに明治だけでなく、他社のヨーグルトや乳酸菌飲料、乳酸菌入り食品もたくさん出ていますね。

ビジネスにおいて、同じ製品を作るメーカーは競合、つまりライバルです。

しかし、現在起こっているヨーグルトや乳酸菌市場では、研究結果で健康効果が確認されれば、どの製品にも共通する部分が出ることもあります。

そのため、他社はライバルでありながら、同時に市場を一緒に盛り上げる仲間になっているとも考えることが出来ます。

つまり、どんどん研究結果と製品が出るほど、市場が良くなるため、表示の有無が売り上げに影響にしない可能性がるのです。

最後に

今回は明治プロビオヨーグルトシリーズ3品を紹介しました。

乳酸菌摂取は体の調子を整えることが出来るため、非常に健康にいいと思います。

しかし、大切なのは「継続的に接種すること」です。

口から入れた乳酸菌が生きてようと、腸内にずっといることはほとんどありません。

そのため、健康のためにヨーグルトをとるなら、最低でも数ヶ月は続けることをオススメします。