好きな甘酒を飲もう!ーよく言われる健康効果は本当か?調査してみた!

スポンサーリンク

甘酒が大好きな管理人のつむぎです。

私は今までいろんな甘酒を比べてきました。

【徹底比較】コンビニ、スーパーで買える甘酒12種類ランキング -夏-
甘酒が大好きな管理人のつむぎです。 第1弾として冬にランキングをとった以降、テレビや雑誌でも取り上げら...
【徹底比較】コンビニ、スーパーで買える甘酒8種類ランキング -冬-
発酵食品が大好きな管理人のつむぎです。 冬に飲む発酵食品といえば、甘酒ではないでしょうか。 お正月の初詣...

これらの記事を書くのを通して、食品の研究開発者としても、甘酒の健康効果についてより詳しく勉強したり、ネットで調べるようになりました。

しかし、非常に残念なことに間違った情報を書くサイトがあります。

ってかGoogleで「甘酒」って検索してトップに出るものでも怪しい情報が多い。

特に、酒粕タイプの甘酒より米麹タイプの甘酒が健康にいいっていうのです。

これ全くもって科学的根拠がありませんよ

酒粕タイプだって健康にいいんです。好きな方を飲んで欲しいのです。

そこで、今回は甘酒の健康効果について書かれているサイトからトピックスを10個抽出しましたので、その検証をしていきましょう。

甘酒の健康効果として書かれるトップ10

↑の画像は、甘酒健康効果で検索をかけた1ページになります。

私とは違い非常にSEOを意識したタイトルだなーって思います(笑)

上から順に、サイトを開き、かなりの数共通する健康効果を10個抽出しました。

今回は、以下10項目について検証していきます。

  1. 健康にいいのは「酒粕甘酒」よりも「米麹甘酒」
  2. 消化吸収を助けるので、胃腸に優しい
  3. 腸内環境を整え、便秘の予防
  4. 血行と代謝促進
  5. ダイエット効果
  6. 酵素が含まれる
  7. 中性脂肪値が下がった
  8. 肌にいい
  9. ペプチドの働きで血圧の上昇を防ぐ
  10. コウジ酸による美白作用

10項目の健康効果は本当なのか?

健康にいいのは「酒粕甘酒」よりも「米麹甘酒」

冒頭でも書きましたが、これは全くもって科学的根拠はありません

甘酒の健康効果については、いくつか学術論文があります。

しかし、酒粕甘酒と米麹甘酒を比較したものはありませんでした。

多くのサイトで言われているのはこれが言われる一つの理由は「酒粕甘酒が砂糖を加える」からです。

確かに、砂糖は血糖値を上昇させます。もちろん砂糖の量が多ければ、カロリーも上ります。

しかし、それは砂糖の入れる量次第の問題です。

ここで糖質の変化を考えてみましょう。

  • 米麹甘酒:デンプン→ブドウ糖
  • 酒粕甘酒:砂糖→(体内)→ブドウ糖

結果として、体の中で同じブドウ糖に変換され、代謝に使われます。

そのため、酒粕甘酒の砂糖の量を調節したら、糖質量を落とすこともできます

また、等量のブドウ糖と砂糖では、ブドウ糖は砂糖の7割程度の甘みしかありません。

つまり、より甘い砂糖の方が満足感は得られやすいかもしれません。

そのほかの成分については下記の項目に出てきますので、ここでは割愛します。

消化吸収を助けるので、胃腸に優しい

検証結果:胃腸に優しいは正解

また糖質のお話です。

ご飯を食べる場合には、デンプンを分解して、オリゴ糖にし、さらにブドウ糖まで分解することで、小腸で吸収します。

米麹、酒粕どちらでも糖質のサイズが小さいため、すぐに吸収することが可能になります(逆に言えば、そのために血糖値が上がりやすいというデメリットもあります)。

そのため、夏バテで胃腸の状態が悪かったり、体調が悪いときでもエネルギーの元である糖質を効率よく体内に吸収することができる、つまり胃腸に優しいという事ができます。

また甘酒にはアミノ酸やビタミン、ミネラルも含まれるため、効率よく体に負荷をかけずに吸収する事ができる点で胃腸に優しいのです。

また麹菌や酵母菌の酵素も含まれるため、予めお肉を付けていたりすれば、分解されることによって柔らかくなり消化を助けてくれます。

しかし、甘酒を飲むだけで消化吸収がよくなる理由はわかりません。

腸内環境を整え、便秘の予防

検証結果:正しい

米麹甘酒はオリゴ糖、酒粕甘酒はレジスタントプロテイン、あと共通して食物繊維の働きによるものです。

共通の食物繊維

原料になるお米にも微量ながら食物繊維が含みますし、また麹菌由来の食物繊維もあり、野菜同様に整腸作用があります。

米麹と酒粕では酒粕の方が食物繊維は多いです。

というのも酒粕は米麹を作り、さらに米と酵母で酒を作った残りです。

つまり水に溶けない、溶けにくい食物繊維は酒粕という形で濃縮されるからです。

まぁ、実際には市販品の甘酒にはどれだけ量の酒粕と米麹を使っているのかわかりませんので、甘酒での比較はできません

オリゴ糖

オリゴ糖はデンプンを分解してできる糖質で、ここではブドウ糖がいくつか繋がった状態の糖質です(簡単にいうと完全分解されなかった糖です)。

そんなオリゴ糖には分解吸収しずらいものがあり、それが食物繊維と同様に整腸効果を起こすのです。

オリゴ糖は水に溶けやすいため、米麹甘酒にしか含まれません。

レジスタントプロテイン

酒粕は日本酒を作る過程にでた溶け残りです。

つまり、麹、酵母によって分解されなかったタンパク質、レジスタントプロテインを非常に多く含みます。これは人の体内でも分解する事ができません。

しかし、分解できないために、食物繊維と同様に整腸作用を示します。

具体的にはマウスの実験から、脂質を吸着し、コレステロール値を下げる事が報告されています。

血行と代謝促進

検証結果:正しい

1つ目で「甘酒にはブドウ糖やアミノ酸やビタミン、ミネラルも含まれるため、効率よく体に負荷をかけずに吸収する事ができる点で胃腸に優しい」と言いました。

吸収しやすいということはすぐにエネルギーに変換する事が可能になります。

その結果、血行を促進し、代謝を促すというわけです。

ダイエット効果

検証結果:健康を整えるという意味では正解

甘酒は「飲む点滴」と言われるように様々な栄養素を含んでいます。

そのため、定期的に飲むと体が必要な成分を補う事ができ、体調をよくし、健康を整えてくれるでしょう。

また整腸作用やレジスタントプロテインによって油を吸着するため、余分な脂肪の蓄積を抑えてくれます

酵素が含まれる

検証結果:詳しくは別途

酵素が含まれている製品が良いというのはときどき言われますが、酵素はタンパク質であり、体外から取り入れた酵素は基本的に消化吸収されます。

そのため、酵素が体内でいい働きをする、という考え方は科学的にはおかしいとされています。

この点については、別途記事で解説します。

中性脂肪値が下がった

検証結果:酒粕甘酒で正しい

上記で出ていますが、酒粕に含まれるレジスタントプロテインは油の吸着作用があります。

そのため、新たに蓄積する中性脂肪の量を減らす事ができ、結果として、中性脂肪値の減少に繋がっています。

そのため、米麹甘酒ではこのような機能は報告されていません。

肌にいい

検証結果:正しい

各種ビタミン、ミネラルなどの栄養素が含まれるため、健康が促進された副作用として肌質が改善します。

また米麹、酒粕両方とも抗酸化物質を含む事がわかっています。

抗酸化物質の効果により、シミの原因である酸化を防ぐ事ができます。

血圧の上昇を防ぐ

検証結果:正しい

塩分過剰摂取時に、甘酒を摂取する事で、血圧の上昇を抑える事が報告されています。

報告された論文では米麹、酒粕の両方を含むため、どちらかの効果かはわかりませんが、どちらにせよ、麹菌や酵母菌の代謝産物して生成される成分が効果を示しているようです。

コウジ酸による美白作用

検証結果:微妙

日本酒を作る職人や杜氏は米麹を触るから肌がすごく白いと言われています。

これは麹菌が作るコウジ酸による効果であり、メラニンの蓄積や糖質とタンパク質が結合してできる沈着物質の生成を抑制する効果がわかっています。

そのため、コウジ酸は化粧品で利用されています。

しかし、コウジ酸を食品として摂取した場合の効果は文献がなく、わかりません。

「肌にいい」で書きましたが、甘酒にはさまざまな抗酸化物質を含んでいます。それらが複合的に作用し、肌をよくし、美白効果を示しているのでしょう。

そのため、コウジ酸を甘酒として摂取するして美白は「謎」です。

最後に

書かれていることの多くは正解ですが、「「酒粕甘酒」よりも「米麹甘酒」が健康にいい」というところだけかなり無理やりに出している事がわかりません。

おそらくですが、米麹甘酒は「家で作るのが大変」、「購入する場合は酒粕よりも高い」ことから、少しでも米麹に興味を持ってもらい、高くても買ってもらうというマーケティング目的ではないかと思います。

現在は、酒粕、米麹両方含んだ甘酒も多く売られています。

なので、ぜひ好きなもの、美味しいものを見つけて欲しいなって思います。

健康は1日にしてならず、と言われ、継続性が必要です。

甘酒でそれを行うなら、自分が気に入っているものを続けるのが一番効果的です