【食品添加物】徹底解説ー種類、歴史、食の安全性ー

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食品メーカー研究開発職として働いている管理人のつむぎです。

あなたは食品添加物についてどのくらい知っていますか?

そしてどんな風に感じていますか?

おそらく不安に思っている人も多いんじゃないでしょうか?

その風潮もあり、無添加がもてはやされたり、多くのメーカーが無添加商品を発売したりしています。

しかし、製パン業界では最大手の山崎製パンが「乳化剤、イーストフード不使用」表示に疑問を呈し、製パン業界がこの表示を自粛することに決定しました。

「イーストフード、乳化剤不使用」等の強調表示の自粛に関するお知らせ-一般社団法人 日本パン工業会-

この原因には、添加物不使用という表示が、添加物を使用したパンよりも安全や健康に優位性があるように消費者に誤解を生んでいるためです。

今回は食品添加物について解説します。

食品メーカー研究開発職という職業柄感じるのは

この食品添加物の問題の本質は、「食品添加物に対する理解」が進んでいないということ

学校教育でも家庭科や保健などで食品衛生の話を少しやることもありますが、その多くは家庭でできることで、売られている加工食品の話なんか一切しません。

中には過度に危険性だけを言う教師がいると言う話も聞いています。

雑誌や新聞でも、分かりやすく、いろんな面を見て、解説するものは多くありません。

このように、誰も教えてくれないんです

誰だって、よくわからないものは怖い。

「わからないなら、避けた方が安全では?」

と思うものも当たり前です。

今回は食品添加物について、分類やその歴史から現在の使われ方を踏まえ、わかりやすく解説していきます。

※時間がない方は各章のまとめだけ、ご覧ください

食品添加物の分類

食品添加物と一言でいっても、その中身を見るとものすごく種類があります。

まずはその中で、大きなカテゴリーについて解説します。

添加物の種類は次の4種類です。

  • 指定添加物
  • 既存添加物
  • 天然香料
  • 一般飲食物添加物

一般飲食物添加物は身近にある食品

1番聞きなれないけど、1番身近にあるのが一般飲食物添加物です。

一般飲食物添加物は普通に食品として食べるものを添加物目的に使用した場合、添加物として扱うというカテゴリーです。

この添加物として1番多いのは着色料。

ブルーベリーをはじめとしたアントシアニンを含むベリーのジュースを色をつける目的に使用するときには、着色料、つまり添加物の扱いとなります。

例えば、トマトを使用したトマトパウンドケーキにトマトらしい赤い色を付けたいとしましょう。

そんなときにベリーや紫キャベツのエキスを少量入れることで綺麗な赤い色をつけることができます。

この場合、使用したベリーや紫キャベツのエキスは着色用途として添加しているため、着色料表示となります。

他にも海藻やオクラのとろみを粘性をつける目的に使用した場合も増粘安定剤表示になります。

ちなみに特定の目的(着色、増粘安定剤など)以外の調味目的も含まれている場合は、非添加物扱いになります。

天然香料は天然物から抽出した香料

香りをつける香料には

  • 天然の素材(野菜、果物、花など)から抽出した天然香料
  • 化学的に合成した合成香料

の2種類があります。

そのうち、天然香料は独自のカテゴリーとして扱われます。

簡単にいうと一般飲食物添加物の香料版ですが、一般飲食物添加物と大きく異なる点は非飲食物の香料もいることです。

具体的には、植物の花や果実の皮など直接食べないけど、香料としては使われるものです。

例えば、ニラと間違えて食べると食中毒の原因になるスイセンは、食用はダメですが、食品香料として香りづけには利用できます。

既存添加物は長年の使用経験がある添加物だけど

既存添加物と言う括りができたのは1995年

それ以前から使用経験が長く、一般的に利用されていた天然の添加物が既存添加物です。

既存添加物は天然素材であり、2019年10月現在365品目が定められています。

一番知られている既存添加物は、豆腐の製造に使用する「にがり」です。

さて、既存添加物は使用経験が長い天然の添加物です。

このように書くと、安全な気がしませんか?

実際には、「使われていたけど、安全性が確認されていない素材」も含まれています。

そのため、法律で定められた1995年のとき489品目でしたが、安全性評価が進み、また使用が減っているものが除外され、現在の365品目になっています。

除外された多くが使用が減った素材ですが、

中にはアカネ色素など危険性が高いため、削除されたものもあります

つまり、「天然成分だから、必ずしも安全とは言うことは出来ません。」

ここまでの3つのカテゴリーは天然物のみのカテゴリー

これらのカテゴリーでは、使用料を制限する使用基準が設定されていません。

安全性評価がされ、使用基準が定められている指定添加物

天然、合成にかかわらず、安全性評価が行われ、厚生労働省の許可を得た添加物が指定添加物です。

指定添加物は現在463品目(2019年10月現在)。

新しい抽出技術や成分の特定する技術が進歩していることで、ちょっとずつ増えています。

「食品添加物が危険」と言う人たちは、この指定添加物のことを主に批判してます。

しかし、実際には他の添加物と比較して

  • 安全性評価が絶対に必要
  • 使用基準が設定され、安全な量での使用が絶対
  • 厚生労働省の認可が必要なため、承認まで時間がかかる

と厳しい条件のもとで、運用されています。

また化学合成された添加物と勘違いされますが、天然物から抽出した場合もこの指定添加物に入ります。

例えば、乳酸菌が作ることで知られている乳酸。

  • 科学的に作れた乳酸
  • 乳酸菌の代謝物から乳酸だけを抽出濃縮した乳酸

どちらも指定添加物の扱いです。

ちなみに合成物質が嫌われていることから、食品に使用されている添加物の乳酸は微生物由来の乳酸が大部分です。

添加物カテゴリーまとめ

指定添加物

既存添加物

天然香料

一般飲食物添加物

品目

463

365

612

全ての食品

天然

合成

×

×

×

使用基準

一部指定あり

なし

なし

なし

勘違いされやすい点

  • 添加物は合成
  • 天然のものは安全

上記の表のように添加物には、天然のものが多いです。

そして天然のものの方が安全性試験がまだされていなかったり、使用基準も設定されていなかったりと、絶対安全と言える根拠はありません。

食品添加物はどんな使われ方をしているのか

そもそもなぜ食品添加物は使われるんでしょうか。

疲れる使用目的についてまとめていきます。

食品製造に使用されるもの

食品メーカーが工場で食品を製造する場合、

家庭料理とは比べ物にならないほど大量につくります。

すると通常はあまり問題にならない現象(泡立ち、くっつきなど)が製造効率を大きく下げ、食品の品位を悪くしてしまうことがあります。

そこで、この課題を解決するために、製造するために添加する製造溶剤を使用します。

例えば、原料を混ぜ合わせたときの泡立ち。

泡立ちは混ぜ不足や機械の空回りを引き起こすことがあります。

それを抑制するために泡を消す、消泡剤を使用使用します。

このような消泡剤のほか、容器から離れやすくするための離型剤などがあります。

また最終製品にほとんど残らない場合やごく微量の場合には、表示が免除されます

表示されないものとして、乳化剤不使用のパンの製造に使われる酵素のように加熱で壊れて、機能を失うようなものです。

添加物名称:製造用剤、pH調整剤、消泡剤、離型剤

食品の食感や形のために使用されるもの

  • 豆腐の製造
  • 麺のこし
  • パンを膨らませる
  • プリンをプルプルにする
  • 油と水を混ぜてどろっとさせる
  • 例解凍後にもとろみをだす

このような、食品の食感や形を作るために添加物を使用します。

豆腐のにがりや中華麺のかんすいは昔から使われてきた添加物です。

また近年冷凍食品が増えています。

家庭でとろみをつけるには、水溶き片栗粉を使いますが、このとろみはレンジ加熱するととろみがなくなってしまいます。

そこで、冷凍しても、レンジで加熱しても、とろみが残るように加工でんぷんなどが利用されています。

また長期間にわたって、食感や形を維持するために、補強的に乳化剤やゲル化剤、増粘剤安定剤などをしようすることもあります。

添加物名称:豆腐用凝固剤、膨張剤、かんすい、乳化剤、ゲル化剤(増粘剤)、安定剤

食品の見た目の色をよくするために使用するもの

食品の美味しさは、食べたときの味だけでなく、見た目もとても重要です。

そこで着色料を使用する場合があります。

チョコレートのM&Mのようなすごく色を作るためだけでは決してありません。

食紅など昔から洋菓子、和菓子に着色料が使われています。

漂白剤もどうしても洗濯洗剤のイメージで危険そうですが、カリフラワーの白さやリンゴの切断面の変色を抑えるといった使いをされています。

変色の原因の一つとしてpHの影響もあり(酢につけると色が変わる現象)、pH調整剤でpHの変化を抑制し、変色をおさる使われ方をします。

添加物名称:着色料、発色剤、漂白剤、pH調整剤

食品の味香りをよくするために使用するもの

  • カロリーオフの飲料に入っている甘味料
  • クエン酸などの酸味料
  • 味の素などの調味料
  • 香料

などです。

調味料から加工食品、惣菜、飲料、お菓子とさまざまな食品に使われています。

味や香りを調節するのがいちばんの使われ方です。

しかし、これらの添加物は味香りの強度が強く、

少量使うだけで効果をもたらすため、天然の素材を使うよりも安くすみ、低価格品にも使用されます。

また粉末にもしやすいため、即席麺のスープの素としても利用されます。

中には味や香りが強いものもあるため、濃いものばかり食べていると、素朴な味がわからなくなる傾向にあります(ただし、これは通常の食品でも味が濃ければなります)。

添加物名称:甘味料、酸味料、調味料、苦味料、香料

食品の栄養成分補給や機能性成分を摂取するために使用するもの

栄養補助のためにあえて入れる添加物です

昔から多いのはカルシウムなどのミネラル、それからビタミンCなどのビタミン類。

ほかにも機能性成分としてクロロゲン酸など、加えれば、添加物表示となります。

添加物名称例:カルシウム、鉄分、ビタミンなど

食品の日持ちをよくするために使用するもの

食品にとって1番大切なことは安全に食べられるようにすることです。

ここで言う安全とは、「食べても死の危険性が極めて低い」ってことです。

しかし、どんな食材も料理も置いておけば、腐ります。

腐ると食中毒を引き起こし、最悪の場合、死に至ります。

腐る原因である微生物やカビの生育を抑制するために保存料、防カビ剤、日持ち向上剤を使用します。

微生物以外にも空気中の酸素と触れることで見た目の色を含め、品質を著しく悪くなることがあります。

そこで、酸化防止剤(ビタミンCなど)を添加し、日持ちを良くするために使用します。

添加物名称:保存料、酸化防止剤、防カビ剤、日持ち向上剤

食品添加物の使用目的まとめ

使用目的は大きく6種類

  • 製造のため
  • 食感や形を維持するため
  • 見た目を良くするため
  • 味香りを補強するため
  • 栄養補給・機能性成分摂取のため
  • 食品の保存性を上げるため

上記の目的によって消費者にとって

  • 食品の保存性が上がる
  • 冷凍や乾燥など多様な状態でも美味しく食べれる
  • 様々な嗜好性に答えてくれる

といったメリットがあります。

食品添加物の歴史

食品添加物は昔から使われていた

国内では1947年に食品衛生法が制定され、食品添加物が法として決定しましたがそれまでも多く使われていました。

その一般的なものを紹介します。

  • ハム・ソーセージ:岩塩を使うと発色を良くし、ボツリヌス菌を抑制する
  • 豆腐:豆乳ににがりを加える固まる
  • 中華麺:かんすいを入れて麺をゆでたほうが触感が良い
  • チーズ:子牛の第4胃の内臓物を入れると固まってチーズになる
  • 栗きんとん:くちなしを使うことで綺麗な黄色になる
  • 茄子漬:茄子の色を保つために、釘やミョウバンを入れる
  • こんにゃく:灰汁、消石灰を入れることで、アク抜きする

合成性添加物の歴史

食品添加物の中で、化学合成された成分は酢酸エチルです

酢酸とエタノールのエステルで、日本酒やビール、ワインなどお酒にも含まれる成分です。

  • 微量なら、りんご様の果実の香り
  • 多量だと、セメダインやシンナーの匂い

です。

この酢酸エチルが登場したのが1851年にロンドンで開催された第1回万国博覧会です。

果実の香料として出店されました。

1859年にはベーキングパウダーが開発され、パンやケーキの工業化に繋がります。

その後、ビタミン類を始め、様々なもの開発されていきます。

保存料は食中毒を減らした

ここではカビ毒を例に挙げていきます。

今国内ではあまりありませんが、世界的に見てカビ毒はものすごい被害を引き起こした食中毒と言えます。

その原因が次の2つ。

  • 目で見るほどカビが生えていなくてもカビ毒が出ている場合が多い
  • カビ毒が出ると熱では壊れない

カビ毒による大きな事件

・ライ麦パン事件(9~14世紀ヨーロッパ)

ライ麦パンを常食するヨーロッパ北部で見られた食中毒です。痙攣を伴う神経症状や指の壊死を引き起こします。顕微鏡が開発される前なので、原因がわからなかった次第です。

また1690年代に起こったアメリカの魔女狩りの原因の一つとも考えられています。

・黄変米事件(日本)

カビ毒は日本でも起きました。

1950年代、戦後の食糧難の時に海外から輸入した米がカビ汚染により黄色に変色しており、調べたところ、肝毒、腎毒性が見つかりました。

配給前に十数トンもの汚染米を廃棄しました。

・七面鳥X毒事件(ロンドン)

1960年代にロンドンで七面鳥が突然、大量死する事件が起こりました。

この原因はブラジルから輸入した飼料用のピーナッツがカビ毒に汚染されていました。

食品として食べての食中毒は現在あまり起きておりません。

それは一つは保存料、他には製造現場の衛生管理が上昇したためです。

日本における食品添加物の歴史

上記の例の様に着色料などが古くから使用されていました。

明治以降、毒性が当時不明であった外国産の色素が多数輸入されたことから、1876年(明治9年)に東京府が外国製着色料の食品使用を禁じました。

その後も中毒事件が多発したから、「飲食物其ノ他ノ物品取締ニ関スル法律」および関連する法律が1900年(明治33年)からの数年間に公布されました。

しかしながら、その後もサッカリン、ズルチンなどの有害指定された甘味料の不正利用は続き、第二次世界大戦中には一部使用が解禁された事実があります。

1947年、食品衛生法が制定。

食品衛生法では、食品添加物が定義され、種類や量が規制。当初の使用してもいいと指定された食品添加物の数は、60種類。

1955年、1957年の森永ヒ素ミルク中毒事件で食品衛生法が見直し。

化学合成されたものは指定したもの以外には添加できないことが決定。

そのため、次々に安全性の評価が行われ、1960年代まで指定添加物が急増していき、その数は350程度となりました。

食品添加物が嫌われる様になった3つの原因

具体的な理由はわかりませんが、歴史を踏まえ、私の考えで3つあります。

・森永ヒ素ミルク中毒事件による加工食品への不信感

食品衛生法の見直しにもつながった1995年ごろに起きた事件です。

森永は、1953年頃から全国の工場で酸化の進んだ乳製品の凝固を防ぎ、溶解度を高めるための安定剤として、第2リン酸ソーダ(Na2HPO4)を粉ミルクの製造に使用していました。

化学品の試薬にはその抽出度や不純物の除去率から、等級があります。

森永はもともと純度の高い第2リン酸ソーダの第1級品を用いて、試験製造等を行い、安全性を評価していました。

しかし、本格製造に伴い工業製品に使用される安価な第2級品に切り替えてしまします。

そこに猛毒のヒ素が多量に含まれており、多数の死亡者、さらに後遺症を残す結果になりました。

リン酸ソーダを納入した業者は「まさか食品に工業用薬品を使用するとは思わなかった」わけですが、経済成長を優先していたことも時代背景もあり、

森永も日本政府も事態の収拾に努めるものの被害に対して補償するまで15年以上もかかった事が、食品メーカーへの不信感につながりました。

・高度経済成長期における化学物質の不信感

高度経済成長期に公害が問題になりました。

人体に影響を与える成分を排水として流し、水俣病などの原因となりました。

食品メーカーが添加物を流したわけではありませんが、

化学メーカーなどの排水に含まれた有害成分が魚介類に蓄積し、

その魚介類を食べた人たちに害をなしたのです。

公害により、化学物質そのものに対する不信感、そしてそれが食品に与える影響に対する不安が増しました

・中華料理症候群による化学調味料に対する不信感

化学調味料として誕生した味の素の「味の素(グルタミン酸ナトリウム)」。

1968年アメリカで、中華料理店で食事をした人が,頭痛,歯痛,顔面の紅潮,頸部や腕の痺れ,動悸などの症状を訴える事件が起こりました(中華料理症候群)。

そこで、中華料理店で多量に使用されていたグルタミン酸ナトリウムが原因として疑われ、世界保健機関(WHO)で1日の許容摂取量が設定される事態になりました。

この頃、日本でも味の素をたくさん使うなっていうのが世間的に言われる様になりました。

現在ではグルタミン酸ナトリウムを通常の使用量では、症状が再現できず、中華料理症候群の原因ではない事が証明されており、使用基準も無くなっています

しかし、この事件によって化学調味料(現:うま味調味料)の不信感を強めました。

上記の3つが原因ではないかと考えています。

特に添加物が危険だという人には、いまだに中華料理症候群の話を出す人もいます。

これに関しては学術的に危険ではない事が分かっていますが、

メディアなどは危険を騒ぐことはあっても安全であるという事が証明された、という話はほとんどしないことも不信感、不安感を取り除くことを妨げている原因の一つだと思います。

結局、食品添加物は安全なのか?危険なのか?

食品添加物全てをまとめていうことはできない

食品添加物は1000以上もの品目があり、さらに天然、合成、安全性の評価の有無などさまざまであり、一括りにして安全、危険ということは出来ません。

また危険性が疑われるもに関しては、

  • そもそも食品添加物として使用が許可されていない
  • 昔から使われているが安全性がわからないものに関しては随時安全性が評価されている
  • 人体に危険性を及ぼさない量に使用量を限定した、使用基準が設定されている

このような対策が取られています。

天然の食品でも正しく扱わなければ、危険

添加物に関する記事を見ると、特に化学合成された添加物に対して危険視したり、不安視する傾向が見られます。

しかし、歴史のところにもあるように、

合成添加物(化学物質名で記載されている物質)は、

安全性試験が確認されて厚生労働省が食品に使用しても問題ないと判断した物質のみ

使用できるポジティブリスト制になっています。

簡単にいうと合成添加物は

  • 厚生労働省が許可したものしか使えない
  • 厚生労働省が許可した量でしか使えない
  • 許可条件外の使用の場合、製造、販売、輸入が全て違法行為

対して天然の添加物や、通常の食品には使用基準が存在しません。

しかし、私たちが通常食べる食品にも毒性を持つもがあります。

ジャガイモの芽や梅やアンズのタネなど、残念ながら毎年のように食中毒の被害があります。

また

水も塩も一度に大量に摂取すると死に至ります。

「添加物が危険だ」という本を書く人の中には、塩よりも多量に取らないと体に害のないものまで危険性を重視する人がいる始末。

つまり、それぞれの食品知識が必要なのです。

どんな食品・食品添加物も量が重要

内閣府食品安全委員会使用より抜粋

食品でも食品添加物でも重量なのは量です。

そこで添加物の使用基準の元になっている考え方を確認しましょう。

まず、動物実験によって、その対象動物が1日に摂取しても体に影響がない量を決定します。

これが無毒性量(NOAEL)です。

そして動物差を10、年齢や性別などの個人差を10として

安全係数100(動物差10 x 個人差10)をかけた値が一日摂取許容量(ADI)です。

そして実際に体に入っている量は上の図では分かりにくいですが、

実際の摂取量はADIの1/3未満です。

つまり、食品添加物は、かなり安全係数をかけごく微量しか使用が許可されていない現状があり、多くの場合その量よりも少量しか摂取しておらず、体に不調が出る可能性は極めて低いのです。

ちなみに余談ですが、薬の場合、体に効果を出す必要があります。

そのため、無毒性量(NOAEL)から摂取を始めて、だんだんと効果出るまで量を増やしていき、必要量を設定します。

また毒性(副作用)の発生する量も設定するわけです。

薬と比較すると、食品添加物の危険性は極めて低いのです。

でも添加物の危険性をいう人は、薬については無関心なのかあまり言わないみたいです。

危険性を煽るものには要注意

食品添加物の危険性をいう人たちはたくさんいます。

中には「買ってはいけない〇〇」なんていう本も流行りました。

しかし、「そのような危険を煽るものには注意したほうがいい」というのが私の意見です。

その理由は次の3つ

  1. 危険性ばかり強くして量を無視している
  2. すでに使われなくなったものでメーカーを非難している
  3. 食品の腐敗による健康リスク、フードロスを広げている

1.

上記にも書きましたが、添加物は危険性がありますが、安全性の高いごく微量でしか使用できません。

つまり、その制度を無視して、危険性だけ訴えるのは私たち消費者により不安を与えることに繋がります。

2.

例としては、山崎製パンが使用していた発がん性物質である臭素酸カリウム。

発がん性が疑われ、欧米でも食品への使用が禁止されていましたが、日本では販売時に基準以下なら問題ないということになっていました。

ちなみにこの臭素酸カリウム、パンの焼く工程でほぼ無くなります。

この成分ですが、数年前から既に全面的に使用しなくなったのですが、いまだに事ことを取り上げる記事やブログは後を立ちません。

3.

こちらもパンを例に解説します。

「大手の作るパンは添加物入れてカビが生えない。そんな危険なものを人が食べている」というニュアンスの話です。

カビが生えると、カビ毒が発生する可能性があります。カビ毒は食中毒を引き起こす原因です。

そんな食中毒リスクがあるものの方がいいのは理解できません。

また日持ちするということは、フードロスを減らすことに繋がります。

安全の問題と環境問題、2つの問題が絡むのでみなさん一人ひとりが考えて欲しいです。

危険を煽る人は

「危険を煽って本を売る」か、「無添加商品を買わせて稼ごう」という感じなので、ちゃんと情報は精査する必要がありそうです。

無添加や不使用の表示に注意

ちょっと余談ですが、

「食品表示で書かれる無添加ってどういう意味だと思いますか?」

ここまでの話から食品添加物を使用していないものを無添加、と思うことでしょう。

しかし、ものによっては違う場合があるので、注意が必要です

例えば、味噌。

味噌の無添加には、添加物が入っていないものもありますが、

「出汁が入っていない」という意味で無添加という言葉を使用することがあります。

厳密には、出汁入り味噌と通常の味噌ではカテゴリーが違いますが、そのカテゴリーすら一般にはあまり知られていない。

だから、このような表示が出てきているのです。

この「無添加」という言葉自体、

特定の成分が入っていなければ、使っていいということになります。

そのため、保存料不使用という意味で無添加表示だけど、他の添加物は使っています、というのはごく普通に存在します。

つまり、「無添加」や「不使用」という言葉には注意が必要です。

食品添加物の危険性まとめ

  • 食品添加物するべて一緒にして危険性をいうことはできない
  • 量と扱い方が大事
  • 危険を煽るものにはご注意を

最後に

映画「スーパーサイズミー」を始め、添加物や添加物を使用したファストフードなど危険性を訴えるものがたくさんあります。

しかし、その多くが、添加物自体よりも食事のバランスが悪いことや多量に取っていることの方が問題です。

本来は食中毒という生死に関わる問題への対策として使われた添加物。

安全性を高め、おいしさを作り、私たちの生活をよりよくしてくれます。

わからないからという理由でただ避けるのではなく、知識をつけて無理ない範囲で生活に取り入れた方がいいと思います。

ぜひわからないことがあれば、コメントよろしくお願いします。