炭酸水、ソーダ、サイダー、トニックウォーター、ラムネの違いー由来とその使い方ー

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近頃は職場でも飲んでいる人が多い、炭酸飲料。

でも透明な炭酸飲料でも、炭酸水、ソーダ、ラムネ、トニックウォーターっていろんな名前がついていますよね。

そのまま、飲むなら、どれを取ってもいいと思うけど、お酒の割材に使ったら、合わないのではないか?そう思ってしまします。

今回は、透明な炭酸の種類、そしてその由来と使い分けについて紹介します。

炭酸の概要

炭酸の作り方

昔からの炭酸の作り方は2つ。

  1. 炭酸鉱泉の水を使う方法
  2. 炭酸塩を酸に溶かして、炭酸を発生させる方法

1.炭酸鉱泉から取れる天然の炭酸水は、温泉地としても人気があります。

これは石灰岩などの炭酸塩からなる地層が徐々に水に溶け出し、水の中に炭酸(二酸化炭素)が溶け出してできています。

そのため、2の人工的に作る方法と原理的には同じです。

ただし、天然の炭酸水は溶ける炭酸の量に限度がある(たくさん解けてもだんだんと抜けていく)ため、微炭酸になります。

2.炭酸塩に酸を溶かす方法

よく使用されていたのは重曹(炭酸水素ナトリウム)に酸(レモン汁、レモネード)を加える方法です。

化学式は次の通り

2NaHCO3 → Na2CO3 + CO2 + H2O

このCO2(二酸化炭素)が水に溶けることで炭酸になります。

ただし、この方法ではNa2CO3の苦味やレモンなどの香りがつく

現在の一般的な手法は、水に炭酸ガスを圧力をかけて加えて作る方法です。

H2O + CO2 ⇄ H2CO3

圧力をかけて溶かし込むため、上記のやり方に比べて強い炭酸を作ることができる

ただし、圧力が下がると炭酸が抜けやすい性質があるため、炭酸飲料も明けてから少し経つと炭酸が抜けてしまいます。

炭酸水の歴史

古いエピソードは世界三大美女の一人であるクレオパトラのお話。

クレオパトラといえば、美容のためにワインに真珠を溶かして飲んだと言われています。

真珠の主成分は炭酸カルシウム。

その炭酸カルシウムがワインに含まれる酸と反応。

二酸化炭素が発生し、炭酸になったと言われています。

また昔からヨーロッパでは炭酸鉱泉が医療用として飲んだり、治療に使われていました

炭酸はpHが低く、微生物や虫などが生育しないため、安全性が高いため、長期保存できる水として大航海時代には重宝されていました。

日本では幕末に黒船襲来の際、ラムネが持ち込まれ、その後、国内でも製造が開始されました。

ラムネといえば、ビー玉で栓がされた玉ラムネ。

この玉ラムネが人気なったのは明治20年代からと言われています。

さて、それと同じ時期に日本に定住していたイギリス人クリフォード・ウィルキンソンが、狩猟の途中で、現在の兵庫県西宮市塩瀬町生瀬に天然の炭酸鉱泉を発見し、国内外で発売しました。

これが今でも売られている炭酸水ウィルキンソンの始まりです。

このようにして、日本にも炭酸飲料が広まっていきました。

炭酸水、ソーダ、サイダー、トニックウォーター、ラムネの違い

炭酸水(ソーダ水)

炭酸の入っている水のことで、味付け、香りづけがされていないものを指します。

同じ意味でソーダ(sada)、ソーダ水(soda-water)とも言います。

ソーダ、ソーダ水、2種類ある理由としては、国によって意味が異なるからです。

アメリカでは炭酸の飲料全てのことをソーダと言います。

そのため、ソーダで頼むと砂糖等の入った炭酸飲料が出てきます。

砂糖など入っていない炭酸水が欲しい場合は、ソーダ水と頼みます。

対してイギリスやオーストラリアなどでは、ソーダが炭酸水です。

炭酸水は歴史的に炭酸(CO3(2-))塩を溶かすことで作りました。

一般的だったのは重曹(NaHCO3)や炭酸ナトリウム(Na2CO3)といったナトリウム塩

ナトリウムは英語でsodium(ソディウム)

このsodiumを語源に、炭酸水のことをソーダ(曹達)と呼ぶようになったのです。

お年を召した方だと、今でもナトリウムのことをソーダと言うこともあるため、食品製造の洗浄剤としても使われることのある水酸化ナトリウムのことを苛性ソーダとよんだりします。

ただし、炭酸水でシロップなどを割ったもの〇〇ソーダという風に読んでいたこともあり、〇〇ソーダをいつしか略してソーダというようになったため、一般的には砂糖などの入った炭酸飲料として印象が強いです。

この記事では、砂糖が入っているものはソーダ、味付け香り付けなしを炭酸水(ソーダ水)と表記します。

サイダー

サイダー(cider)は本来、リンゴ酒のことです。

日本でリンゴ酒といえば、フランス語のシードル(cidre)です。

このシードルという言葉が英語でサイダー(cider)となるわけです。

そのため、世界の一般的にはサイダーとはリンゴのお酒を指します。

しかし、アメリカではどういうわけかちょっと変化します。

リンゴ酒のことはハードサイダー(Hard cider)

そしてリンゴの搾汁液(無濾過)をアップルサイダー(apple cider)またはサイダー(cider)と呼び、

アップルサイダーを濾過して澄んだ状態のことをりんごジュース(apple juice)というのです。

日本のサイダーの始まりは1907年に発売された三ツ矢サイダー

おそらくアメリカのアップルサイダーからインスピレーションして開発された商品で、炭酸水に砂糖やリンゴの香料を加えた炭酸飲料として誕生しました。

そのため、現在でもサイダーといえば、リンゴの香料を使う、甘い華やかな香りのする炭酸飲料のことを指します。

トニックウォーター

トニックウォーターは熱帯地域で医療用に開発された炭酸飲料です。

熱帯地域で恐ろしい感染症といえば、世界三大感染症の一つであるマラリアです。

このマラリアに感染した患者に南辺の「キナノキ」の根元に溜まった「苦い水」を飲ませたところ、熱が下がることが言い伝えられていました。

このキナノキの苦い水の主成分は、苦味物質として知られるキニーネです。

キニーネはマラリア感染に効果があるだけでなく、予防薬としても効果があったため、摂取しやすい形に、キナの樹皮の抽出物を炭酸水に加えた「トニックウォーター」ができました

とはいえ、一部の輸入品を除き、日本国内で流通するトニックウォーターにはキニーネは使用されていません。

キニーネの苦味や風味を出すために、香料を代用しています。

ラムネ

最後はラムネです。

ラムネは「炭酸レモネード」のことです。

日本に炭酸レモネードが来たのが、ペリーの黒船来航の時と言われています。

幕府の役人に飲ませるために瓶のコルク栓を開けたところポンと大きな音がして、役人がびっくりし、「新しい銃か?」と思わず、腰の刀に手をかけた、という話があります。

事実かはわかりませんが、黒船に炭酸レモネードがあっても全く不思議ではありません。

その理由は

  • 水は腐るが、炭酸水は腐らない
  • 大航海時代に脅威だった壊血病の予防のため、レモン等のビタミンCを含む果実が必要だった

この2点から、炭酸レモネードは、黒船のような太平洋の長い航海に適していたはずです。

この炭酸レモネードが伝わり、この言葉が転じて「ラムネ」になったと言われています。

確かにレモネードとラムネはちょっと音が似ています。

違いのまとめ

炭酸水(ソーダ水):無糖、無香料

ソーダ:砂糖あり、香料はあったり、なかったり

サイダー:砂糖あり、香料(リンゴ系)あり

トニックウォーター:砂糖あり、香料(キニーネ、苦味系)あり

ラムネ:砂糖あり、香料(レモンなど柑橘系)あり

炭酸水、ソーダ、サイダー、トニックウォーター、ラムネの使い分け

ここからは飲む場合、フルーツポンチに使う場合、そしてお酒の割り材として使う場合について使い分けを紹介します。

普段飲む場合

全て

炭酸水(ソーダ水)は無糖なので、糖質を気にさせる方にはオススメ!

その他、ソーダ、サイダー、トニックウォーター、ラムネは風味の違いです。

お好みのものを選びましょう。

フルーツポンチ

フルーツポンチを作る場合は、他の材料との相性を見て選びましょう。

新鮮な果実を使う場合は、甘みの追加、風味の追加のために

ソーダ、サイダー、ラムネ

缶詰(糖蜜漬け)の果物を使う場合、

缶詰の汁を使わないなら、ソーダ、サイダー、ラムネもOK

缶詰の汁も利用するなら、甘すぎないように炭酸水(ソーダ水)がオススメ

甘みは温度が低いと感じにくく、高いと感じやすい性質があります。

そのため、常温で保存していた缶詰をすぐ使う場合も甘みのない炭酸水の方がマッチします。

お酒

お酒の風味を生かしたいなら、無味の炭酸水(ソーダ水)

辛さを残したい場合はトニックウォーターがオススメ

トニックウォーターにも糖が入っていることもありますが、苦味のおかでそこまで強くないので、十分辛さを残すことができます。

甘めに飲みやすくしたい、甘いお酒を割りたい時

ソーダ、サイダー、ラムネ

この3種類は風味(香料)が異なるだけなので、好みで大丈夫です。

使いやすさではソーダ>サイダー>ラムネ

最後に

炭酸飲料は適度な刺激で、気分を高揚させてくれ、リフレッシュする効果があります。

気分転換にはもってこいの飲み物です。

しかし、砂糖が入っているものは100mLにつき、約10g前後の砂糖が含まれます。

そのため、たまに飲む分にはいいですが、

よく飲む場合には飲みすぎると血糖値が上昇するので、気をつけましょう