【考察】「正当にこわがる」ことの大切さ

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2011年東日本大震災、2014年御嶽山噴火、そして2020年新型コロナウイルス。

日本はさまざまな自然災害、感染症の被害を経験しています。

そのような事柄に対して、

識者から「正当にこわがる」「正しく恐る」(以下、「正当にこわがる」)

という言葉が見られます。

「正当にこわがる」とは、

怖がりすぎず、かと言って安心せず、適切にこわがる、

という意味です。

この「正当にこわがる」は、日々の生活や有事の際のリスク管理に重要です。

今回は自然災害、感染症だけでなく、

食中毒や普段の安全管理においても大切な「正当にこわがる」ことについて解説します。

「正当にこわがる」の意味

語句の意味

・正当に:正しく、理にかなっている → 適切な範囲

・こわがる:恐れを感じているさま(感情)

つまり、

「正当にこわがる」=「適切な範囲におさまる恐怖という感情を抱いているさま」

適切な範囲の恐れ

ここでは、恐れの感情が適切な範囲から逸脱している場合を考えます。

それは

  • 「恐れていない状態」
  • 「恐れすぎている状態」

のことです。

「恐れていない状態」

日常と何ら変わりのなく過ごしている状態です。

これは「自分は安全だ」「自分は関係ない」と考えることで、

正常性バイアスと言われます。

具体的な例

東日本大震災:「警報が出ているのを知りながら避難しない」人たちがおり、実際に津波を見るまで避難しなかった

御岳山噴火:噴火しているのに、悠長に携帯で動画をとっていた

新型コロナウイルス:感染防止の休校なのに、それを利用して海外旅行した

「恐れすぎてれいる状態」

恐怖のあまり適切な判断ができない状態になります。

つまり、パニックを起こします。

この状態では、デマやフェイクニュースに惑わされやすくなります。

具体的な例

タイタニック号:我先に逃げようとして、冷たい海に飛び込む

東日本大震災:「放射線障害の初期症状は、鼻血」というデマが広まり、いじめなどの原因になった

新型コロナウイルス:デマによって起こったトイレットペーパーの買い占め。信頼性の低い情報の蔓延。食糧流通は問題ないのに、外出自粛が出た時の食料品の買い占め

以上が適切な範囲を逸脱した状態です。

つまり、「正当にこわがる」状態とは

個人で物事を判断し、適切にリスク管理を行うことができる状態のことを示します

危険なのは

個人の感情や行動であり、パニック状態や正常性バイアスは、人に伝染することです。

結果、

買い占めによって多くの人に物資が行き届かなくなったり、

逃げない人を見て、自分も大丈夫、なんとかなるのではないか、

と思ってしまうことで、

被害拡大や社会的な不安を増幅させてしまいます。

「正当にこわがる」状態は、

それぞれが適切に行動できるため、結果として集団としての安全を得やすい状態と言えます。

正当にこわがるために必要なこと

正常性バイアスやパニックは誰でも起こり得ます。

そのようにならず、正当にこわがるためには次の3つが必要になります

  • ・情報をあつめ、理解すること
  • ・自分で考えること
  • ・自分の行動に落とし込むこと

情報をあつめ、理解すること

わからないこと、知らないことに対して、

人は対処することができません。

わからないからこそ、人は判断を間違えます。

判断を間違わないための第1ステップは情報を集め、理解することです。

  • ・それはどういうことなのか
  • ・どんなことができるか
  • ・わかっている対処方法はあるか

この時大切なのは、

なるべく自分の行動に落とし込める情報が良いと思います。

  • 東日本大震災のような未曾有の災害
  • COVID-19のように全く新規のウイルス

には正解の対処法はありません。

新聞やテレビといったメディアも、残念ながら平気で間違った情報を流すことがあります。

特にメディアは、不安を煽るような情報を流す傾向があるので注意が必要です。

※人はネガティブな情報ほど注意を引くことを覚えておいてください

この段階では、

その情報の成否は関係なく、多くの情報を見て、内容を理解することです。

そして、次の考えるステップに移ります。

自分で考えること

パニックは、正しい情報を得られない状況に陥った人々が

冷静な判断力を失った時に発生します。

そして情報が得られても、判断がつかない、わからない状態では、

パニックを引き起こします。

これは各々の理解の差もありますが、

対処するための選択肢がないことが原因です。

普段から、視野が狭い人ほど、いつもの生活以外の視点が少ないため、

冷静な判断ができなくなります。

2度目ですが、未曾有の災害や新型の感染症の際には

専門家でも正しい答え、正しい対処法を知っている訳ではありません。

そしてもし答えや対処法があっても、自分個人でできることとは限りません。

冷静に物事を判断し、正当にこわがるためには

今まで集めた情報をもとに

  • 今、自分は何ができるか
  • 身近にどんなリスクがあり、どうすべきか

という自分の身の回りのことを中心に、自分で考えることです。

答えがない以上、自分でできることは自分でするしかありません。

その判断を他者に委ねず、しっかり自分で考えないといけません。

なぜなら、あなたのことやあなたの周りのことは

あなた自身じゃないとわからないです。

自分の行動に落とし込むこと

何度も出ていましたが、

最後は自分の行動に落とし込むことです。

今まで、情報を集め、自分の状態のことを考えてきました。

これはリスクを冷静に判断できた証拠です。

あとは実際の自分の行動に落とし込みましょう。

行動に落とし込むことで、リスクを回避するだけでなく、

余計な情報に踊らされることがなくなるため、

パニックや正常性バイアスを防ぐことができます。

さらに今までの

  • 情報を集める、
  • 自分で考える、
  • 行動に落とし込む

のサイクルを回すことで、

常に、正当にこわがり、適切に対処できている状態になります。

最後に

誰でも、急な環境の変化には、

  • それを認めなかったり
  • 怖がりすぎてパニックを引き起こしたり

します。

それは社会全体のリスクを増大させます。

そこで、「正当にこわがる」ことが大切です。

正当にこわがり、

自分が今できること、どんな行動をすべきか、考え

冷静に行動することができれば、

災害や感染症など、今までにない状況に襲われても

冷静に判断し、行動することができます。

そしてそれは必ず自分事です。

自分の身は自分で守る、ために

考え、行動していきましょう。